2020/08/02
東京 某所 ○ルームーン チャイエス 前編
仕事に疲れた身体と心を癒してくれるもう一つの家(ホーム)。当時住んでいた家の最寄り駅にあったその店は、私にとってそういう存在だった。
東京 某所 ○ルームーン
ジャンル:チャイナエステ
接茶:あり 施術後 麦茶?
嬢の名前・年齢:1人目 不明・4,50代 2人目 ○ヤ・20代 三人目 不明・5,60代
コース:30分6000円(オリジナルカスタム)
愛嬌:20点/20点
寛容度:18点/20点
マッサージ:20点/20点
ジーマサ:19点/20点
コスパ:17点/20点
総合:94点/100点
とても長くなるお話なので、今回は、この店との出会いまでを前編としてお送り致します。
申し遅れました。東横支部のQと申します。
宜しくお願いいたします。
Mr.Kからジーマサの世界のことを訊いて、Bと二人でデビューし、その後も、Bと遊ぶ時は、様々な街に出掛けてはその街のジーマサを二人で訪れておりました。
そして、独り立ち。
私の住んでいる街にもジーマサの看板がいくつかあるのに気付いておりました。
今まで視界にも入れず通り過ぎていた看板が妙に気になりだし、仕事帰りには、出来るだけ多くの看板の横を通れるような道で帰宅しました。
ソロデビューの日は、そんな毎日の延長の中に訪れたのでした。
街にある幾つかのジーマサを訪れ、応接間(ロビー)に通され、その店々のコースの説明を聞いて回りました。
ロビー活動です。
一つの部屋を薄いパーテーションで区切っていることが多いので、応接間といっても非常に簡素なものですが、そこのソファに座って接茶を飲みながら説明を聞く時間もジーマサの醍醐味なのであります。
雑居ビルの一室のチャイムを鳴らし、ドアが開くのを待つ。
幼い頃の放課後に友達の家を訪れた時のような感覚を思い出し、懐かしさを覚える。
ドアが開くと、たいてい顔に少しのしわが刻まれた、でも色気のあるおばちゃんがカタコトの言葉で出迎えてくれる。
「オニイサン、ヨクキタネ」
スリッパを出してくれて、応接間に通される。
応接間のソファに腰掛けると、ローテーブルの上の、ラミネート加工が施されたコースメニューを手にとって、おばちゃんがカタコトで説明をしてくれます。
「オススメ、コノコース。リンパノマッサージキモチ。ワカクテカワイイノ子イルヨ」
ちなみによく活動を共にしていたBは、嬢から説明を受けている時、とんでもなく優しい声になって応対する。
腹も喉ボトケも全く使わない、どこか別の部分を使った優しい声だ。
Bはどちらかというとポーカーフェイス寄りのほうで、男女分け隔てなく同じトーンの声で喋るので、キャバレーでも相席屋でもそんなBを見たことはなかった。
普段のBを知っている私は、そんなBの声を聴きながら、体の芯がくすぐったいようなこそばゆいような感じを受ける。
暗い店内をじんわり照らす薄明かりの照明の温かい雰囲気がそうさせるのかもしれない。
あとエキゾチックで、でもどこか懐かしい中国民謡のBGM。
懐かしく感じるのはきっと日本人が皆、女子十二楽坊のおかげで中国の古楽器の演奏には既に馴れ親しんでいるからだろう。
話を戻しましょう。
三つ目に訪れた店で、直感的に「この店だ」とそう思いました。
笑顔が素敵な愛想のあるver.の大蛇丸のようなおばちゃんが出迎えてくれた。
私はこのおばちゃんを一目見て、「とても有りだな」「可愛いな」「有りなおばちゃんだな」と感じた。
そう感じることができたのはMr.Kに言われて感銘を受けたある言葉のおかげでした。
師、曰く、
「日本人のぶすはイヤでも、海外のぶすならなんかちょっと許せる」
この言葉は何故かすぅっと自分の中に入ってきて、今となっては座右の銘です。
国境を越えることは、美醜・老若を越えることでもあるのだった。
この愛想のいい大蛇丸がいる店が、私にとっての行きつけのお店になるのでした。
この街を出るまで癒しを与え続けてくれたかけがえのないお店でした。
「オススメ、コノコース。リンパノマッサージキモチ。ワカクテカワイイノ子イルヨ」
定型文。
「いや、絶対お姉さん(大蛇丸のおばちゃん)がいい!お姉さんがやって!」
私は言った。
つづく